2016年春から児童館は減らされ、乳幼児中心になります~児童館条例改正への反対討論~

2015年10月13日 21時50分 | カテゴリー: 活動報告

本日13日の反対討論です。
これまでずっと、新あいキッズ問題の時から
既に児童館問題も出始め、
子どもの権利条例のことも出しながら、
問題を指摘してまいりましたが、行政は聞く耳を持ちませんでした。
同じような機能の施設はモッタイナイ、これが区の基本の考えです。
 
今日の討論では、最後の部分の、
選挙ポスターを見ながらお子さんが言った言葉のところで
申し訳なくて、思わず胸が熱くなってしまいました。
 
この選挙ポスターには、区議会議員の候補者だけでなく
区長候補のポスターも貼ってありました。
 
自治体が目指す方向が間違っている、
子どもたちの未来を思います。 以下、討論です。
 

「議案第85号 東京都板橋区立児童館条例の一部を改正する条例」に、

「反対の立場」から、討論をいたします。

 

本条例案は、平成28年4月1日より、児童館の開館を年間を通じて

月曜日から金曜日の午前9時から午後5時までとし、

利用の対象の中心を、小学生から乳幼児親子へと変え、

現在の38館のうち12館を廃止し、26館とするものです。

 

変更の理由は、利用の中心であった小学生が、

少子化により全盛期の半分にまで減少し、

また、今年4月 板橋区版放課後対策事業「あいキッズ」の全校実施により、

小学生の放課後の安心・安全な居場所、遊び場が整備されたとし、

課題とされている在宅子育ての乳幼児親子の支援のため、

児童館を地域の子育て支援拠点へと役割を転換し、

施設の配置バランス等により12館を閉館し、26館とすると説明しています。

 

しかし、本当に小学生の放課後の安心・安全な居場所、遊び場は、

あいキッズの全校実施だけで 整備されたのでしょうか?

 

あいキッズの利用率は28、6%にとどまっています。

以前は学童に通っていた「きらきらタイム」、「さんさんオレンジ」利用のお子さんを含めても、あいキッズの利用が3割にも満たない。

他の7割以上のお子さんは、放課後どこにいるのでしょうか?

これは、大人が決めた子どもの放課後の居場所に、子どもたちが納得していないからではないでしょうか。

 

私は、以前より第三の居場所の大切さを申し上げてまいりました。

 学校で嫌なことがあった後、そのまま学校に居たいと思うでしょうか?

 子どもの居場所は、学校の中だけではなく、地域社会です。

 隣接した学校にも、友達はいます。

ほかの学校の友人と遊ぶことで救われている子どもがいます。

 しかし、あいキッズのシステムでは、通学する学校に囲い込まれ、他の学校の友達との交流ははかれません。

塾に行けば、ほかの学校のお子さんとの交流があるかもしれません。

しかし、塾は遊びに行く場所ではありません。

塾に通えないお子さんもいます。

遊ぶ場所を失った子どもたちは、公園や街なかで遊ばざるを得ませんが、

猫などの小動物が殺され、放置されたりなど、たくさんの心配の声があります。

 不審者情報メールもひんぱんに届きます。

 

 また、児童館は、親の虐待やネグレクト、学校でのいじめのセーフティネットの役割も果たして来ました。

児童館での対応の変化に、子どもたちは敏感に反応します。

遊び方を制限されるのを我慢して児童館に通おうとしても、それでも12館も減らされてしまいます。新たなセーフティネットとしての居場所を、自分で見つけなければならない子どもがでてきます。

 

日本は今、6人に1人の子どもが貧困と言われています。

国も、子どもの居場所の必要性を認識しており、新たに居場所をつくろうとしています。それに対して、小学生、中学生、高校生の居場所を減らそうとする板橋区のあり方は、時代に逆行しているものです。

 

 子どもは、自分がどこで遊びたいとか、どこに居たいとか、

自分の意見をいう権利、そして選択する権利があります。

 

 これは、子どもの基本的人権を国際的に保障するための「子どもの権利条約」でも謳われ、この条約は日本でも批准されています。

 子どもがどこに居たいか選べない施策は、子どもたちの基本的人権を

自治体が否定していることになると考えます。

 

また、児童館の機能変更について、利用者への周知が不足しています。

これから利用が中心となる乳幼児親子への説明を中心にするだけでなく、

利用ができなくなる対象者へこそ、誠実な説明が必要なはずです。

来年の4月から、児童館の数が2/3となり、乳幼児中心になることを、

いったいどれくらいの区民が知っているでしょうか?

 

さらに、乳幼児親子支援としながら、12館を廃止することで、

今まで児童館を利用できていた親子が、距離的な問題などで

利用ができなくなるケースも出ます。

小さな子どもを連れての移動は負担が大きく、天候にも、大きく左右されます。

とても、乳幼児親子に寄り添っている施策とは、いえません。

 また、土曜日の開館は、保育園を利用する親子にとっても、相談の場としても、今まで大切な場となっていました。

 

 そもそも、乳幼児専用の児童館が26館で間に合うのなら、

せめて残りの12館は、今までどおりに遊べる児童館として残すべきでは、なかったでしょうか。

 

この春、選挙がありました。

 その際、候補者のポスターが貼られた掲示板を見ていたら、声をかけてきた

小学生がいたそうです。

 「誰だったら児童館を元にもどしてくれるの?」と言ったそうです。

 この子どもの声を無視することはできません。

 声無き声に耳を傾けること、制度の隙間にこぼれ落ちる声をすくい上げることこそが、行政の大切な役目です。

類似機能の施設をなくすという発想そのものが間違っています。

選挙権も持たない社会的弱者である子どもの視点を無視することは許されません。

自分が自分でいられる場所、子どもの居場所を1つでも多く作り、

これからの未来を担う子どもの権利を守ることこそが、本来の行政がなすべき事です。

 

以上の理由により、本条例に反対をし、児童館条例の一部改正の撤回を求め、私の討論を終わります。