使用済み核燃料再処理事業の廃止に関する申し入れ(申し入れ内容)

2014年7月21日 17時00分 | カテゴリー: 活動報告

内閣総理大臣

経済産業大臣

環境大臣

原子力規制委員会委員長

          使用済み核燃料再処理事業の廃止に関する申し入れ

                                                2014年7月18日

                        板橋・生活者ネットワーク 区議会議員 五十嵐 やす子

 福島第一原発事故は、豊かで広大な土地を汚染し、15万人もの人々は今も帰宅することができません。高濃度の汚染水は止まらず、汚染処理の過程でも事故が相次ぎ、処理も進まず、新たな土壌汚染も見つかり、メルトダウンした核燃料は回収することも難しいことが指摘され、今日に至っています。

 日本の原子力政策は、最悪の公害産業である原子力産業を、公害規制法から全面的に適用除外し、核燃料リサイクル構想を推し進めてきました。しかしながら、高速増殖炉もんじゅは、多発する事故・点検漏れなどによる無期限使用停止に追い込まれるなど、核燃料サイクル構想は完全に破綻しています。

そもそも、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す再処理事業は、一旦過酷事故が発生すれば、福島第一原発事故を遥かに上回る被害をもたらすことは必至であり、そればかりか再処理施設は、たとえ事故に至らなくても原発一基が一年間で放出する放射性物質を1日で排出するといわれています。

 日本原燃は、「拡散・希釈」の名のもとに、大量の放射性廃棄物を海に、大気に、自然界に放出廃棄していますが、この考え方自体が、放射性物質による環境汚染の防止という視点を欠いています。

 このような再処理事業が実施されるに至ったのは、放射性物質が公害規制法から全面的に適用を除外されてきたからです。原子力産業は公害法の規制を受けることなく、原子力基本法をはじめとする原子力産業推進のための法体系によって、国策として推進されてきたものであり、この暴走をいま止めなければ、取り返しのつかない汚染拡大の結果を招くことは必至です。

 既にフランスやイギリスの再処理工場では、住民や周辺国から閉鎖を求める要求が続き、日本でも六ヶ所再処理工場の操業に伴う放射能汚染については、岩手県内から海洋汚染を規制する法律の制定を求める取り組みが強く求められています。

 福島第一原発事故を契機に、環境基本法が改正され、放射性物質は公害物質として扱われることになりました。また、大気汚染防止法と水質汚濁防止法についても、放射性物質の適用除外規定は削除されたことに鑑み、以下、早急な対応を求めます。

1、政府の義務として、環境基本法上の環境基準を定めること。

2、放射性物質の公害規制については、放射性物質の性質上、排出・排水基準は地域・施設の別なく一律に定めること。

3、放射性物質について、線量管理目標値50マイクロシーベルト/年、規制基準は、法律上の公衆被爆線量限度の1ミリシーベルト/年と定めること。

4、政府は、これらの環境基本法や、その実施法である大気汚染防止法、水質汚濁防止法の定める法律上の義務に従って、所要の法令、省令を整備するために、公害規制と相容れない再処理事業については廃止すること。

板橋・生活者ネットワークは、これまでの原子力政策に強く抗議し、使用済み核燃料再処理事業の全面的廃止を要請し、以上申し入れます。                           以上                      

経済産業省にて

環境省にて