風車と夕日と豊かな自然のまち にかほ市

2013年9月20日 18時48分 | カテゴリー: 活動報告

…市民による地域間連携による持続可能な自然エネルギー社会へのチャレンジ…

 8月28日から30日、秋田県にかほ市、山形県の庄内地方へのスタディツアーに参加しました。

 旅の途中で、折に触れてfacebookで写真を載せるなど、簡単な報告をいたしましたが、ここで改めて報告をしたいと思います。

 1日目は、秋田県のにかほ市へ。

秋田新幹線こまちで秋田まで移動し、その後、にかほ市まで車での移動となりました。
東北新幹線の盛岡から秋田新幹線のルートに入ると、途中からスピードを落とし、河原などあちこちに大きな木が丸ごと流木となって残り、大雨の爪痕が見えました。
 にかほ市は秋田県南西部に位置している市で、2005年に由利郡の仁賀保町、金浦町、象潟町が合併してできた市です。

私の故郷山形県酒田市とは、鳥海山を挟んでちょうど反対側にあります。

 にかほ市へ向かう途中からも、風車が海沿い、山の上などあちこちに見え、この辺りが風車が多いことを実感しました。今後、あと10数基風車を建設する計画が既にあると伺いました。

 にかほ市全体の電力は、50%が風力発電で賄われ、特に市民生活だけでは、100%が風力発電で賄われるとのこと。日本における持続可能な自然エネルギーの最先端のまちです。

 鳥海山のすそ野の仁賀保高原には、風車が15基。その眺めは圧巻でした。また、南極の昭和基地と2台しかないという「縦軸型風力発電」も設置されていて、そのサイズもコンパクトで、将来的にはビルなど商用施設への実用化が期待されているそうです。 

 このように、にかほ市には、様々な団体が風車を建設していますが、今回はその中の一つ、一般社団法人グリーンファンド秋田を事業主体とし、生活クラブ生協が首都圏4単協(神奈川・東京・千葉・埼玉)で出資および融資をして共同で建設し、参画・運営している風車「夢風(ゆめかぜ)」を見学しました。

 「限りある化石燃料や未来の世代にまで大きな不安を残し続ける原子力に頼る暮らしから、市民による持続可能なエネルギー中心の社会へのシフトをめざす」という目的で建てられた風車です。

 まさに、市民によるエネルギー自治へのチャレンジです。

  私がにかほ市を訪れる直前、ちょうど生活クラブ風車「夢風」の稼働1周年の記念式典があったそうです。

残念ながら当日は風車が発電をしていなかったそうですが、私が伺った日は快晴で、風車が回り、発電もしていました。

 「夢風」は風速4mで回り始め、風速25mでストップするとのことです。風が弱すぎても強すぎても回らず、また回っているだけで発電をしていないこともあるそうです。
場所柄もあり、メインはやはり冬場の発電とのこと。

私が伺った日のように、夏場でしっかり発電をしていることは、珍しいとのことです。 
 また、風車の騒音問題がよく取り上げられるようですが、ここでは気になりませんでした。
建設している場所自体が日本海のすぐ傍であり、周りには家が建っていない場所でした。
  気になるのは風車の発電量やその売電の金額ですが、第1四半期の決算は、売電売上計画比126、3%の実績、前年比270、3%とのこと。発電量が前年比120%弱と風車が順調に稼働したのと、3月から固定価格買取制度に移行したために高くなったとのことです。

 世界情勢の影響が大きい海外への化石燃料の依存、運んでくるにも燃料がかかります。
また、原発の抱えるリスクや問題。
日本の不安定なエネルギー事情を、私たちは311の後、痛感しています。

 首都圏で使うエネルギーを、首都圏ですべて自給することは、限界があります。

しかし、エネルギーにおいても「生産」と「消費」のつながりを生かし、市民レベルでも「エネルギーの地域間連携」を生み出し、つながり、実践すること、また、市民が脱原発、CO2削減を進めることは、市民自治への新たなチャレンジだと思いました。

 持続可能な自然エネルギーを生み出し、それを使う「しくみ」を国がしっかりと作り、技術を支援することで、日本のエネルギー事情は大きく変化できると思いました。

 当日の日中、生活クラブ風車「夢風」は発電していましたが、仁賀保高原の風車15基は止まっていました。
そして夕方になって、電力の需要が増えてきた時間になった途端に回り始めました。
 本来は発電できるのに、止めていたとしか思えない状態でした。
まだまだ多くの電力を、実は生み出すことができる、持続可能な自然エネルギーの可能性は、大きいと感じました。