反対討論

2013年3月4日 17時45分 | カテゴリー: 活動報告

2013-2-27  反対討論
  
 板橋・生活者ネットワークが、議案第32号「東京都板橋区立学校設置条例の一部を改正する条例」の議案に対する委員会決定「可決」に反対する立場から、反対討論を行います。 
 この条例は、2013年度末で、区立大山小学校を廃止するというものです。
 教育委員会は、地域住民との協議会を立ち上げて話し合いをしてきました。
 しかしながら、地域住民にとって、協議会は、ただ教育委員会に対し、不信を募らせるだけのものとしか映りませんでした。
 昨年の11月20日、教育委員会において、地域住民が提出した「学校選択制・学校適正配置に関する請願」が、全委員によって「不採択」とされました。請願を出したその翌日のことです。その請願について、翌日の教育委員会で扱われることは、請願提出者に対して何も連絡はありませんでした。連絡をする規則はないとしても、どのように決定されたのかは、請願を提出した本人が、一番関心があるはずです。
 このことは、今まで教育委員会が大山小学校へ係わる地域住民に対し、どのような姿勢で接してきたのかの象徴であると感じます。もっと地域住民に寄り添う姿勢が必要だったのではないでしょうか?
 また、今現在、周辺の小学校では入学を希望する児童の増加で抽選をする学校も出始めています。幸町などの周辺地域には、現在複数の新しい、または建築中のマンションも建ち始めています。
 平成24年4月1日現在、大山小学校通学区域内の住民基本台帳人口では、平成27年度の大山小学校の住基人口は62人となっています。同じ年、板橋第五小学校は78人、この周辺の1年生の人口は233人とのことで、平成25年度の1年生に比べ約50人も増加するとの数字が出ています。185人を4つの学校に振り分ければ、平均して約46人となります。しかし、このまま大山小学校が閉校となれば、233人を3つの学校で受け入れることとなり、1校当たり約77人と急激な増加となります。
 子どもたちが安心して学ぶ環境を確保することができるのでしょうか?
 一方、板橋区において、学校は防災の拠点となっています。間もなく東日本大震災から2年が経とうとしています。防災についての区民の関心は高まっています。学校を中心に地域で防災連絡会が持たれること自体、板橋区、そして地域における「学校」が持つ役割の大きさを物語っていると言えます。この大山小学校においても、活発に防災の話し合いが持たれ、訓練も進められています。最新の大山西町町会誌においても、防災が取り上げられています。
 そもそも、町会として陳情や請願を出すということは、その町会がしっかりとまとまっていなければできないことであり、そのような街づくりをしている町会は、区にとっても宝と言える存在です。
 先日の補正予算の総括質問に対する答弁で、この大山小学校の土地の約60%が民有地で、その土地の年間賃借料が4000万円であることも、全庁的に理解されているとのことでした。それがどういうことを招くのか、行政は何も想定をしなかったのでしょうか? 区民の命に係わることです。
 知っていながら、何もしない。対象となる町会に、防災において何の対案も示さないまま閉校を決める。これでは、あまりにも無責任であり、問題です。
 大山小学校がもつ、ほかの学校と異なる事情を一番よく知っているのは、地域住民です。だからこそ、災害時の心配をするのです。
 これから少子高齢社会がますます進みます。高齢者にとって、遠くまで逃げることは、容易ではありません。自宅での避難が前提ですが、それでも、いざという時に、近くに安全な場所が複数あって、臨機応変に逃げる場所を選べることは、大切なことです。
 少子化が進めば、閉校となる学校が増えることは想像に難くありません。現在は、閉校してもその跡地利用については、使用目的が決まったり、老朽化して避難に適さない状態になった場合は、避難所を解除するとの方針です。
 しかし、いくら校舎の耐震補強が済んでいても、もし土地が使えない状況が生じてしまったら、結果として多額の税金を投入した建物自体を失うことになります。
 今回の大山小学校閉校に向けては、若葉小学校閉校に際して地域住民の防災上の心配や区への働きかけ、それに対する区としての反省、経験を生かしたとは、到底思えません。
 区は、もっと住民サイドに立って、住民の思いに寄り添い、考えることが必要です。
 同じことの繰り返しは、苦しみ悲しむ区民が増え、板橋区への不信が募るばかりです。
 今は、区と区民が協力して防災に臨む時であり、不信から分断する時ではありません。
 そのためにも、行き当たりばったり的な計画は止め、地域の住民を早い段階から巻き込み、教育の現場としての学校・そして命にかかわる防災・地域の中心となる場所として、学校の持つさまざまな役割や課題を共に考え、丁寧に結論を出すことが大切です。
 いくら結論を1年延ばしたとしても、先に結論ありきの決定では、住民は納得ができません。共に考えるからこそ、共に努力もし、意識も高まり困難も乗り越えることができると考えます。
 以上、この条例可決に反対をするとともに、さらに進む少子高齢社会に向けて問題を提起し、反対討論を終了いたします。