都市建設委員会視察報告

2012年9月10日 16時28分 | カテゴリー: 活動報告

2012-9-9

  都市建設委員会視察報告

 7月19日から20日、都市建設委員会で視察に行きました。

水郷風景では、この葦原と、川、山の風景そのものが指定されています。

 19日の近江八幡市では「風景づくり事業について」、20日の大津市では「中心市街地活性化施策について」がテーマでした。

 *近江八幡市について
 近江八幡市は、滋賀県の中部、琵琶湖東岸に位置する人口約8万人の市です。
 近江商人発祥の地で、水郷と安土城が有名です。
近江の風情が残る美しいまち並みや日牟禮八幡宮境内地は「近江八幡市近江伝統的建造物群保存地区」の名称で、国の重要伝統的建造物群保存地区として選定されています。ウィリアム・メレル・ヴォーリズが住み、伝統的な日本の町並みの中に、多くの近代建築作品も遺り、調和したまち並みとなっています。
 また、2005年には景観法適用第1号として、水郷地域160ヘクタールが「景観計画区域」に指定されました。さらに、2006年には「近江八幡の水郷」として、重要文化的景観の第1号に選定されました。 

*景観・風景への取組みについて
 先に市役所に行き、近江八幡市の職員の方にお話を聞き、その後、市内を見て回りました。近江八幡の取組みの中で、一番重要なポイントは、この近江八幡市の美しい風景は、市民活動によって蘇えり、守られているということです。

これは火葬場です。説明を聞かないと、料亭のようにも見える外観です。

 市内には琵琶湖とつながる「八幡堀」があります。
もともと琵琶湖は、輸送の大動脈でしたが、戦後、陸上交通が中心となり、無用の長物と化し、悪臭が漂うごみ捨て場となってしまったそうです。昭和40年代に入り、駐車場の確保や道路整備のために、八幡堀の埋め立てが始まったところ、青年商工会議所が、「埋め立てではなく修理をして保存すべき(修景保存運動)」と署名活動をはじめ、周辺住民の賛同を得たのだそうです。すでに国や県の予算もついていた中での活動で、それらをひっくりかえす熱意が、住民の意識を変え、当時全国に例のない「まちづくり運動」としての景観づくりとなったそうです。お堀の藻を刈り取っている当時の写真も見せていただきましたが、みんな手弁当で、市民の意志による活動だったことが強く伝わってきました。

 この活動から、現在では「水郷風景」「伝統的風景」「歴史文化風景」「市街地風景」「街道風景」「「田園風景」「湖畔風景」の7つのゾーニングにわけ、運用を開始したり、開始を目指しているとのことです。(景観法では美しい景色を表す語句として「景観」を使用していますが、近江八幡市では、これに人々の営みを加えた意味を持つ「風景」を使用しているとのことです。)

 また、この「風景」に対する思いを後世へつないで行くため、子どもたちに学校で風景の地域学習を取り入れているそうです。このことは、この活動を先々までつなげ、市民の意識をつなげていくためにも、大事なことだと思いました。

 板橋区も、今年度「常盤台一・二丁目地区」「加賀一・二丁目地区」の景観形成重点地区の指定を目指しています。
 また、今年度は区内を5地域に分け、最高限度高度地区(絶対高さ)及び敷地面積の最低限度についてを決め、導入していくとしています。

 これらを決めていく中で、近江八幡市の事例をどのように取り入れることができるのか、参考にしたいと思います。 

 近江八幡市の景観計画の資料で、大事だと思われることを抜き出して紹介いたします。
 *八幡堀の修景保存運動の教訓から
 まちづくりは、その時代時代どとの流行性ニーズを追い求めるのではなく、本来そのものが将来においてどうあるべきかという本態性ニーズを追い求める中でしていく必要がある。

 *本当の風景づくりとは…
・行政が行う部分は公共事業や仕組みづくり等の一部分であり、住民の地域文化を大切にしたコミュニティの中で保全・創出していくのが本質的な意味を持った「風景づくり」である。つまり、良好なコミュニティを再生すること自体が目指すところである。

 この部分を、特に注目して、活かす方法を考えたいと思っています。

この地域の拠点となる病院です。一見病院には見えません。

小舟木エコ村(予定360軒余)エコ屋根として太陽光パネルをのせたり、庭で野菜を作り、それを持ち寄る場所などがあります