防災学習会に参加して

2012年9月10日 15時15分 | カテゴリー: 活動報告

2012-9-8 
防災学習会に参加して

 「もし地震が起きたら! あなた自身と家族、本当に守れますか?」というタイトルの防災の学習会に参加しました。
 講師は、朝野幸子さん。早稲田大学「地域社会と危機管理研究所」客員研究員などをつとめる方です。

 東日本大震災では、大津波によっての被害者がたいへん多くなりましたが、阪神淡路大震災では、お亡くなりになった約6400人強の方たちの中、家屋の倒壊や家具の転倒で地震直後にお亡くなりになったのは5500人ほどで、残りの900人はその後の避難生活でお亡くなりになったそうです。
 普段でも足りない救急が、いざという時に足りるのか?
 そう問われて、「足りる」とはとても言えません。

 また、今回の地震では、首都直下の地震でなかったので帰れたけれども、これが首都直下型の地震だったら、動きたくても動けなかっただろう、動いたら余震で上からガラスが落ちてきたり、かえって危険が伴うとの指摘がありました。
 同じ震度でも、揺れ方で被害が変わってきます。
 また、自分が帰宅困難者になった場合、そして帰宅困難者が通過する場合、両方を考える必要があることも指摘していました。もし大地震があっても、すぐには帰宅させないようにと企業には協力を要請しています。

 また、板橋区でも帰宅困難者用に一時待機施設を増設することを決めました。   http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_kurashi/041/attached/attach_41697_1.pdf                       (板橋区災害時帰宅困難者対策指針) 

 次に「避難所」の問題です。
 情報や物資が集まるのは避難所です。しかし、避難所での避難生活はたいへんなことが容易に予想できます。プライバシーもありません。
 狭い中に、たくさんの避難者が集まると、若い世代でもエコノミー症候群を発症するというお話がありました。実際に、阪神淡路大震災でも、心疾患で亡くなる人も多かったとのことです。
 慢性疾患の悪化感染症の心配も増えます。

 また、お風呂に入れない、トイレの問題だけでなく、女性ならではの、婦人科系の病気も心配です。
 避難所生活は女性にとって困難なことが多く、災害時には特に性別役割が強まり、被害が大きければ大きいほど長期化し、女性の負担が大きくなるとのことです。
 子どもを抱え、介護を担当し、それなのに女性だけ三度三度の食事の支度をし…というところが多かったそうです。

 地域の役員は男性が多く、避難所運営が男性だけで行われ、うまく回らないところも多かったと指摘されています。いざとなってから、女性を責任者に入れようと思っても、それはすぐにできず、女性が声をあげられない、女性の声を汲み取ってもらえない状況になるそうです。初めから責任者に女性を入れておくことが大切だとのお話に、「女性の視点」の大切さを常々行政にも伝えている私も、まだまだ足りないと思いました。

 また海外の災害支援現場や研究では、災害時にジェンダーに起因する暴力が増加するということは、「常識」として認識されているとのお話でした。実際に、阪神淡路大震災や今回の東日本大震災でも夫の妻へのDVや、避難所でのレイプなどが発生しています。

 2005年の国の「防災基本計画」での男女共同参画に関する記述には、様々な男女参画の言葉が入っていますが、最終的に実現させるのは自治体であり、私たち自身です。

 また、いくら素晴らしい避難所運営のマニュアルができていても、実際に活用できないようなものであれば、絵に描いた餅です。そのマニュアルを生きたものにしていくことが大切です。

 そのためには、どうしたらいいのか?
 しっかり取り組んでいきます。