「女性目線での避難所運営」

2011年9月12日 13時26分 | カテゴリー: 活動報告

 学習会に参加して(その1)

 8月13日、「女性目線での避難所運営」というタイトルの学習会に参加しました。

 阪神淡路大震災や中越大震災での経験から、女性の視点での防災対策の必要性が明らかとなり、私たち板橋・生活者ネットワークでは行政に「女性の視点」での取り組みを提案してきました。
 
 今回の東日本大震災での被災者支援の体験報告をお2人から聞きました。

 最初に全国女性相談研究会の吉祥(よしざき)眞佐緒さんに、避難所の実態を伺いました。
 吉祥さんたちは、さいたまスーパーアリーナへ避難した方の支援に入りました。
 そこは、女性や子どもの避難者が多かったそうです。3月19日に行ったところ、ひどい状態だったとのことです。
 要望や意見を申し入れても「専門職でない」「資格がない」ことを理由に、断られたそうです。そこで「全国女性相談研究会」を立ち上げ、支援を続けました。
 
 被災者の受け入れとはいっても、「アリーナの中」にではなく、通路を開放してあったのだそうです。ストーブもなく、とても寒かったそうです。
 
 インターネット情報のコーナーには、人がいませんでした。
なぜなら高齢者が多く、インターネットを使う環境にいなかった人がほとんどだったからです。

 新聞はたくさん並んでいても、だれも受け取らなかったそうです。それは、マスコミを信じていなかったからだそうです。

 スーパーアリーナにはシャワールームがありますが、避難していた方たちは、使わせてもらえず、初め「電車に乗って」銭湯に行っていたそうです。その後、銭湯までの送迎バスが出るようになり、入浴チケットも配布されるようになったそうです。

 支援物資が入っていたダンボールは、家族の食事3食を運ぶお盆の代わりになっていたそうです。
そして、それを運ぶのは男性ではなく、いつも女性が運んでいたそうです。

 一世帯の人数が多く、9人、10人家族が多かったそうですが、食事を運ぶのは女性の役割となっていたそうです。

 さいたまスパーアリーナの被災者支援団体である「災害支援ネットワーク埼玉(SSN)」の会議では、「こんなたいへんな時に、生理用品が足りないとかいうのは、もってのほか・・・」
という考えだったとのことです。

 何千人もいろいろな人が行き交う「通路」で、毛布にくるまって女性が着替えていても、授乳室、更衣室を設けるのはもってのほか、と聞き入れられず、却下されたそうです。

 アリーナ内には子どもの遊ぶ場所もなく、近くの施設が場所を子どもに開放し、お母さんが休むための場所も提供してくれました。
 人目の多い場所で、着替えや授乳など24時間他人の目にさらされ、夜もぐっすり眠れない女性も多かったと思います。その方たちにとって、このような女性だけの場所は、どんなにリラックスできる場所だったことかと思います。
 しかし、その場所もその後「家族」のスペースとなり、結局は昼寝しているのは男性で、お茶を出したり働いているのは女性だったとのことです。
 
 たいへんなことがたくさんあるときに「女性の相談」は来づらいとのことだったので、吉祥さんたちはハンドマッサージを始めたということです。
 ハンドマッサージをしながら11項目の質問をして、サポートをしたとのことです。
 その中で、女性たちの本当の気持ちを聞きだすことができたそうです。

 ある小学生の女の子が、吉祥さんたちのところに来て、打ち明けたことがあります。
 ボランティアの男性から性被害を受けた、と。
しかし、お母さんが心配するからお母さんには言えないと言っていたそうです。

 あちこちで「女性の視点で」とか「男女共同参画」ということばが聞かれる昨今ですが、当たり前のことも言えずに、女性は我慢をしていることに、驚き、愕然としました。

 私は6月の議会の一般質問で、地域防災計画に「女性の視点を入れる」ということの再確認、そして地域の防災に地域に住む女性をもっと活かしていくという提案をしました。
 しかし、現実はもっとそれ以前の問題も多いのではないかと気づかされました。

 常日頃の意識が、いざという時につながるのだと、今回お話を伺いながら再認識しました。男女共同参画というと、なんだか堅苦しくて難しく感じてしまいます。そんなのいまさら言わなくても・・・と思われる人も多いかもしれません。
 常日頃から、男女が互いに尊重し合い、女性が肩身の狭い思いをしなくてもいい社会の実現を思い、あらゆる場での男女共同参画に関する教育が、当たり前に行われ、育っていくことが大切だと思いました。